2010年8月30日月曜日

畑でキャンプ

8月28日、土曜日。
夕日も沈む頃に、バーベキューの炭に火を入れた。

誰ともなく言い出した畑でキャンプ。
わざわざ山に行かなくとも、都会のど真ん中で、
自然農の畑の中なら、自然そのもの。
満天の星を眺めならのキャンプは最高だろうな・・・・と、
この計画には当然、子供達も呼ぼう、テントも沢山準備しなくてはと
話しが盛り上がる。

実は、自然生活を知り尽くす達人から夏の畑の夜は、蒸し風呂状態。
夜に熱中症もあるので危険と云われ、キャンプは止む無く中止。
子供達を呼んで、夏休み最後のイベントにしようという話は、
大人たちの夜のバーべキュー大会になった。

そんな中で始めたバーべキュー。
日中はうだるような日差しだったのに、
日が沈む頃には、あっれ?と思うほど、風が涼しい!
これも周りが生い茂る草と野菜の緑に囲まれているためか!!!

カンテラ&ローソクの火に照らしてバーべキュー開始。
昨年訪問した徳島の自然農を営まれている方から届けられたイノシシ肉を焼き、
盛りだくさんの野菜ステーキに、畑で取れたスギナで熟成したスギナ酒。
今回は、畑のメンバーだけでなく、ブログやmixiを通じて参加された方達も交えて、
自然の真っ只中、分け隔てなく会話が進んだ。
話題の中心は、子供心に戻っていろいろな思い出話や人生遍歴などなど、
終バスも過ぎて、タクシー帰宅される方が出る程、会は盛り上がった。

昼間のお付き合いとは違った別世界が生れる。
なんとも清清しい交流だろうか!

会が解散されても残った自然派大人3人。
パラソルを畳んで、映った夜空は高く、東京の夜の星空を満喫した。
畑に敷いたシートに横になる。 お月様が眩しく感じる。
バーべキューでおこされた炭の火で蚊は全く寄ってこない。
爽やかな風が畑の香りとともに肌を滑らかに流れる。
これを至福と言わずして何と言う!

自然農の畑でキャンプは最高!!!
・・・と大人達は呟いた。
 

2010年8月22日日曜日

暑い!

残暑が厳しいですね。

今日の畑作業はあまりの暑さに、休憩しながら、畑の草刈り、休憩スペースの草刈り、白菜の種まき、シソの移植、などなどを行いました。

こんなとき、テントやタープで作った日陰が大活躍。
こまめに水分補給し、梅干を食べながら、作業をしました。


久しぶりに畑の写真を撮ってみましたが、相変わらず草がすごい勢いです。夏草はいつまで枯れずに育ち続けるのか?春の草のスギナは今、生えたまま乾燥が始まっています。さすがにもう終わりですね。
落花生
なた豆
 

たらおさんの畑

先週、長野のたらおさんの畑に援農に行ってきました。

たらおさんの武道仲間であるマツモトサンが先に手伝いに行っていて、私はそこに合流し半日ほど手伝いました。

畑は小淵沢にも程近い長野県にあり標高1000メートルだそうで、昼間は暑いですが夜はとても涼しくクーラーは要らないところでした。
たらおさんはとても素敵な民家の一角を借り、畑はそこから歩いて5分という素晴らしい環境です!

畑は鎌田の畑の3分の1ほどでしょうか。しかしこれを一人で開墾するのは至難の業です。
まずはお一人で一畝を作られたそうですが、続く2畝目はコンバインを使って耕されたそうです。機械を使うと数日で畝ができたとのこと。

これは私の個人的な意見ですが、広い土地なら、自然農でも、一番最初は機械を使ってもいいのではないかと思います。安曇野でも、機械を使って耕した場合は、2-3週間おいて土や草が落ち着いてから種をまくといいと聞きました。

マツモトサンはコンバインを使って耕して2畝目を作り、私はまだ未開拓の部分の、以前の畑で使われてそのままになっていたビニールマルチをはがす作業を、少しだけ手伝いました。

たらおさんいわく、今は来年のための準備作業だそうです。まだまだ畝は作れそうですし、引き続きがんばってください♪
1畝目
草ぼうぼうの土地を、
たらおさん活躍中
こうなりました。
 

2010年8月16日月曜日

粘土だんご

ゆっこです。
ご無沙汰しております。

昨日あずみので粘土だんごを作りました。
福岡さんの命日が8月16日だそうで、あずみのでは、毎年夏に粘土だんごを作っているそう。
お盆だったので福岡さんも戻ってきて、私たちの粘土だんご作りを見てくださったかもしれません。

ほとんどはあずみのの畑に投げ入れましたが、少しもらって帰ってきました。
今度鎌田の畑にまきたいと思います。

たくさんの種が混じっているので、どんな芽が出てくるかはお楽しみです。
※写真では1つひび割れてしまいましたが、中には小豆が入ってました!
※これは森林農法の畑。栗が実り始めてます。
 

2010年8月15日日曜日

赤目自然農塾 Part4

みなさん、こんにちは!一時若干涼しくなりましたが、また暑さがぶり返して来た東京地方。各地で36度超えが続いております。夕立もあまり降らず当農園でもここ最近、水不足に悩んでおります。先日行ってきました赤目塾も同様だそうで、例年、雨が少ないそうです。でも、作物はスクスクと育っているという羨ましい環境。水もそんなに与えないそうで、この差はやはり土でしょうか…。

今回は塾が開校して20周年目なので、その記念としての小屋作りを皆さんで行いました。この小屋作り、私がここへ初めて訪れたときから既に制作は始まっていて、その時は土台と柱を作っている段階でしたが、材の皮をカンナで削ったり、ノミでダボを作ったりなどを経て、いよいよ棟立てです。実はいままでこの小屋作りにあまり参加出来なかったんですが、今回こそはと思い、参加させていただきました。
本日も天気に恵まれました。意外と暑いかと思ったらそうでもありませんでした。
川の水がとっても涼しげで、釣りをしている人も。
これが小屋の柱。地主さんからいただいた間伐材を使用し、
釘や金具などを一切使わず、組まれています。
お供えも用意しての「地鎮祭」。両手を合わせて、皆さんで建立の無事を祈ります。
柱と柱の間に板を挿入。屋根の土台を着けてしっかりと強度を保たせます。
ひとまず棟が完成。もちろん、この後続きがありますが、
川口さん曰く、過去にいくつか作った小屋の中で、
一番立派なものが出来たとのことでした。
ほぼ一日がかりで30名近くの男手で棟立て完了。元々、この小屋の建設は、普段から川口さんが提唱されている「衣食住の自立」の一環としてこの学びの場で行われているもの。あるものを利用して少しの技術が身につけば、誰でも作り上げることができるということを学ばせていただきました。

ところで、自分の借りた畑はどうなっているのか?おそらくとてつもない量の草が茂っていることと思い、鎌を持って見に行ったところ、それほどでもありませんでした。先月撒いた大豆もスクスク育っており、取り敢えず順調といったところでしょうか。明日の種下しの為にも、いくらか草を刈ることにしました。
一ヶ月ぶりの畑。かなりの草が茂っていることと思い、
気が滅入ってましたが、それほどでなくちょっと安心。
でも奥の方は先月刈れなかったので、勢い良く茂っています。
先月初めて蒔いた大豆。それほど食害もされず、元気に育っております。
でも全て蒔いたところから芽が出た訳ではありませんでした。
横に生えてた葉っぱにしがみついていた何かの幼虫(昆虫博士、コメント求む!)。
別の形をした幼虫も多数おり、中には大豆の葉にも居着いていました。
本日はあまり農的な指導よりは共同作業が中心で、明日、田んぼや夏野菜の手入れの指導を受けます。夕方、塾を後にして、塾生何人かで温泉に直行。ここは穴場らしくほぼ貸し切り状態で、汗も疲れも落としてきれいさっぱり!

夜行バスの寝不足もあってか、ぐっすり眠った翌日、うっすら曇っていていくらか涼しげでした。ちょっと早く着いたので、いつもと違う行き方で現地へ。途中、道の駅的なお店があり、新鮮な野菜や果物、中にはイノシシの肉なども販売しておりました。

塾ではすでにスタッフの方が学びの準備をされていて、稲と稲の間の草刈りをしていました。川口さんの学びによると、これが最後の手入れだそうで、現在の稲は、全体の約半分の期間を経過しており、ようやく体作りが終わったところ。これ以上の田んぼの侵入や除草は、これからの子孫作りに支障を来すのだそうです。あとは収穫まで水の管理となるそうです。
田んぼに入って最後の草刈り。この時も土に鎌を入れないように、
草の根ごと取らないよう注意しながら刈っていきます。
さすが皆さん、手際が良いです。その後は草が生えても、
そこで生命活動をする植物や小動物を見守っていくことになります。
こちらは「けらばなし」という畦塗りの修復。
見回りしていておけらやモグラの穴を防ぐのに、生えている草を少し削り取って、
再度畦塗りをして補強します。
さらにこの時期に畦に蒔いた大豆「畦豆」の間の草を「けずりだし」で道側にけずり、
道側からまた「けずりこみ」で大豆の根元に草を集めます。
この作業の頻度は1度だけで、これにより大豆が良く育つそうです。
こちらは里芋の手入れ。里芋は種芋の上に芋ができ、
これが地表に出ると下の芋が大きくならないため、土寄せをし、
さらに米糠を蒔いて、生長を補います。
もちろん、この後は草を被せて土の乾燥を防ぎます。
もともと、米糠や油かすを蒔くといった意味合いとしては、直接、作物が吸収してその生長を助ける、といったことではなく、微生物や小動物がそれを食すこと、そしてその亡がらが土に還ることによって、循環されていき、土が豊かになっていく、といった考えによるもの。なので、何か作物を作るときには、その前に米糠を蒔いておくと良いそうです。
次に畑に移動して、各野菜の収穫、手入れの指導。
こちらは人参の種取り。完全に枯れており、もう少ししたら溢れてしまうので、
その手前で刈り取ります。
こちらはゴーヤ。ちっちゃくてかわいい!でも体はしっかりと大人です(笑)。
そしてオクラ。当農園でも育っている「八丈オクラ」とほぼ同じ大きさです。
これも美味しそうです!
こちらの畝では真ん中に人参を条蒔きで種降ろし。
時期的には少し早いですが、今回は学習の為に特別だそうです。
しかも、降ろした後に覆土するのに、鎌の刃の背を使って、
種と土を叩いて土に埋め込むといった技も披露。これは楽チン。
ここではブロッコリーとキャベツの種降ろし。苗床的に蒔いています。
手前の方は先月に既に降ろしており、少しばかり芽が出ていました。
従来の苗床作りとほぼ同じ手順で作業されていましたが、
ここは土が乾燥しているので、水をたっぷり与えています。
これはなんと牛蒡です。こちらももうしばらくしたら種取りが出来るそうですが、
ここまで育つのに2年以上というから驚きです!種類は大浦太牛蒡。
今回、水について質問させていただいたところ、あまりに乾燥しているところには水を蒔くのは問題ないとのこと。むしろ、枯らしてしまってからでは遅いので、マズイと思ったらあげた方がいいそうです(水道水でも可だが、出来れば置き水や雨水などを利用した方がよい)。

そんなこんなで学んだことを生かすべく、自分の畑で実践しました。茂っていた草も刈り、ようやく畑全体が見えるようになりました。今回、種をあまり持っていかなかったので、先ほど収穫した人参と、大根、エゴマなどを蒔いてみました。お隣のすごく上手に育てている達人の方には、「今蒔いたら、虫に食べられるよ」という助言にビビりながらも、来月、ちゃんと育っているか楽しみに思い、塾を後にしました。

タカシ
ちょっと刈りすぎた感のあるマイ畑。
右奥にはミョウガが芽を出しておりました。フキも大きい!
 

2010年8月13日金曜日

畑のスギナ

今年から畑で採れたスギナをお茶にして、 
代々木公園で7月11日に行われたベジタブルフリーマーケット以降、 
商品として売り出している。 

それからというもの、次々と売れ始めた。 
飲んだ人がその効能を実感し始めたからだ。 

そんな声を聞いて、あまり熱心に飲んでいなかった畑仲間が 
スギナ茶を飲むようになった。 
そして悲鳴を上げた! 
どんなことをしても落ちなかったコレステロール値が半分以下、 
普通の人の値になったと。 


スギナの効用は凄い! 
『ガンや糖尿病・腎臓炎・結石・肝臓病・胆のう炎、更にはリウマチ、神経痛、関節炎などの痛み、肺結核はじめ慢性気管支炎など肺疾患に特によいといわれ、だるさが消え、肺が良くなる』という。ドイツの自然療法医であるクナイプ神父も絶賛! 
(東城百合子著:家庭でできる自然療法) 


8月11日(水)、新月明けの日に早朝からスギナ刈りをした。 
新月には、昔から社の主柱に使う木を伐採する習慣がある。 
飛鳥寺や平安京、1000年の木はいずれも新月の時に伐採された木が用いられてきた。 
それは、満月から新月に移る時に、植物中の不純物が抜けて細胞がもっとも引き締まるからだ。 
そんなこともあって新月明けの日にスギナを収穫して見た。 お天気も秋晴れのような快晴。 一日で天日干しが完了した。 香り、色、いずれも今年最高の出来栄えだ! 

さて、これはどんな味か、また、その効用はいかに!
 

2010年8月10日火曜日

自然農は自給農

自分の食べるものは自ら育てること、 
この想いが、日本の農業の再生に欠かせない。 

今年の異常気象はメディアの取り上げ方が少ないので、
あまり目立っていませんが、海外に目を向けると
穀物事情は異常としか見えません。

ロシアは穀物生産が大干ばつ等の影響で収穫が激減してきている事もあり、
輸出を停止すると発表しています。

アメリカはメキシコ湾の原油漏れで作物に影響が出ていますし、
中国は大干ばつと大洪水で農作物は多大な打撃を受けています。

このような状態が続いて、
アメリカや中国などの穀物輸出国が食料輸出を停止したら・・・、
食料の備蓄の殆どない日本の行方はどうなることか・・・・。


こんなことを心配する前に、
まず、食料を自ら確保することを考えたらどうだろうと
最近とみに思うようになった。

普通のサラリーマンが、家庭の主婦がそんなこと出来るのかと
思われるかも知れない。

出来ないと思われるのであれば、出来ないでしょう!
それでもやるのだと決めたら、解決の道は開けるでしょう!

我々は、その道が自然農にあると確信しています。
肥料や農薬を使わない自然農は、
コストが掛かりません。
また、不耕起栽培で、耕運機などの機械を使わないので、
石油にも依存しません。

現在、食料自給率は40%と云われていますが、
実は、種の自給率は、10%を切っているのです。
しかもその種の殆どはF1といって、一代交配種。
即ち、その種から採れた種から作物が育たないのです。

そのため、自然農では在来種といって、
伝統的に使われてきた種を大事にしています。
出来た作物の10%は、翌年の種として保存します。

自然に育つ作物は、化学肥料と農薬に守られた作物と違って、
環境の厳しい変化にも耐えて、生育します。

自然に任せた農業、自然農の道が日本を救うように
思われてなりません。

作物は買うのではなく、自ら作って食する。
これが本来の姿ではないでしょうか。

我々の倶楽部では、会費を払って
会員が普通の畑に作物を栽培します。
活動は、一週間に一度位、畑に行って
作物の状況観察や手入れをするだけ。
作物は買うのでなく、自分で育てるのです。
その意識変革が大変大事だと思います。

自然農は草を敵としません。
それで、除草剤などは撒きません。
作物より大きくなってしまう草は刈りますが、
それ以外はそのままにします。
そのため、作業負荷はそれほど大きくはありません。

それ以上に参加の会員の皆さんとの
協同作業が楽しいのです。
何故か一週間の疲れが畑で取れて
心も身体も癒されるのです。

こんな農業の道が開かれているのです。
自然農で自給自足。
それが我々の合言葉です。
 

2010年8月3日火曜日

自然農のあり方

自然農の畑の開墾から作物の栽培を始めて、2年目に入りました。 
2年目の自然の種から育つ作物の元気な姿を見て勇気をもらっています。 

自然農は、福岡正信さんの提唱に始まり、 
赤目塾を主催されている川口由一さんに継承されています。 
農薬や肥料を必要としない、野性の植物栽培法です。 
自然の摂理に従い、人間の勝手を許さない厳しさがあります。 
現状では、この農法を全ての人にお勧めすることは出来ません。 

第一に、自然農を始めると、生産量が落ちます。 
種の種類によっては生育しないものもあります。 
従って、農業を生活の糧にしている方に自然農を 
いきなり勧めてもムリがあります。 

戦後復興の時代に始まった農薬・化学肥料農業。 
人口増大、工業立国を目指す中で、 
生産量を上げる農法として、一時は必要なものだったでしょう。 

ところが、現状を見れば、種は一代交配種に取って代わられ、 
農薬、化学肥料がなければ育たない作物ばかり。 
収穫して暫くすると溶け出す野菜・・・、そのまま放っておけば腐ります。 
ほとんどの人がこのような野菜を食しているのです。 
有機野菜と云っていも同じような状況です。 
現状では如何ともしがたいですね。 
土地は農薬と化学肥料で痩せ、 
作物に栄養とエネルギーを供給する役割 
の土中微生物は死滅するばかりです。 
益々、化学肥料なしでは、 
野菜は育たない状況を生んでいます。 
これをもって、自立した農業とは言えません。 

将来を見据えて、自立した農業を目指すには、 
農薬・化学肥料から脱却した無肥料・無農薬農業に 
転換する必要があります。 
それを目指すのが、自然農です。 

お百姓さん、一人だけでは、この転換はできません。 
食べる人が農業に参画しなければなりません。 
自然農に切り替えるときに生じる生産減の苦しみを共有し、 
土地が生き返るまでの間、共に耐える必要があります。 

そして、土地が生き返り、自然の環境で育った種を採取し、 
その子孫から生れた野菜を継承する。 
そうすることによって、初めて、生産量も味も栄養価も全てにおいて 
現行の化学農業に劣る事のない自然農に生まれ変わります。 

そんな活動をこれから展開しなければ、日本の農業に未来は見えません。 
一人でもいいから、多くの人に現状の農業の問題点に気づいて欲しい。 


農業は他人事ではありません。 
世界中が化学農法に侵されているのです。 
『自ら食する食べ物は、自ら育てる』をモットーに 
食物の自給が出来なければ、自立した生活は得られないのです。
日本立国の根幹に関ることだと認識して欲しい。
 
ゴンジ