2011年2月21日月曜日

赤目自然農塾 Part9

みなさん、今更ですがあけましておめでとうございます!今年もせた農をどうぞよろしくお願いいたします。2月に入り、寒さも一段と増してきたここ東京でも、先週は遂に雪が降り出しましたね。それも学びの前日に文句無しの大雪!西方面の高速道の通行止めをニュースで聞きながら、「今回は行けないかも…」と思いながら高速バスの停留所で待っていたら、雪で遅れる事も無くスムーズに乗車。その後も何の問題も無く、定刻通りに目的地に到着しました。

いつも通り津市に降り立つと、雪が降った形跡もなく、晴れておりました。厳しい寒さの中、空気は澄んでおり、都会との違いを感じるこの地に不思議な安堵感を覚えつつ、学びの場に向かいました。

そう思いきや、久々の夜行バスであまり寝付けなかったせいか、電車でウトウトしていたら、いつの間にか下車駅に。ホームから周りを見渡してみると驚きの一面銀世界でした。道路も畑も全てが雪に埋もれており、この状況で何をすればよいのか?と不安に駆られつつ、現場に向かいました。
全てが雪に包まれています。しかも川が凍ってる…。
足下の雪をすくってみると柔らかく、積もって間もない状態でした。
試しに雪団子を川に向かって投げると、パーンっとくだけ散ります。
なかなか面白いです(笑)。
いつもの田んぼも一面雪。農家の方が様子見に何人も来られてました。
塾に到着。いつもの光景が懐かしいほど雪に包まれています。
こちらの方が積雪量も多いようでした。
天気も晴れから次第に曇りに変わってきて、不安倍増。
今回の学びは今年初の学びとなり、どんな作業になるか楽しみにしていましたが、こんな状況になるとは…。周年蒔ける種を少し持って来ましたが、これでは諦めざるを得ません。川口さんも作物の手入れなどをする予定だったのがこれではムリということで、共同作業は畑と畑の間の笹竹刈りと、キノコの原木切り。自分は笹竹刈りに参加することに。これが結構びっしりと生えていて、おまけに雪がかぶっているので、作業するうちにいつの間にかずぶ濡れになっておりました。にも拘らず、参加者の皆さんは、楽しそうに作業されていました。
こんな状態です。斜面が急なところにびっしりと生えている笹竹を、
ノコギリ鎌だけで手際よく刈っていきます。
バラも混じっていて、これがまた痛い!
草刈りのあと、原木用の丸太をみんなで運びます。
これが小さくても結構重い!おまけに雪も降ってきました。
さっきまで晴れていたのがウソのように吹雪いてきました。
作業続行不能と判断し、早くも山荘に向かうことになりました。
雨合羽忘れて来たので助かりました!
山荘に向かう途中、いつもの共同浴場へ。こんなに風呂が有り難く感じたのは久しぶりです。体の芯まで暖まりました。通常なら夕食の準備に入りますが、時間が早いので事務仕事などをお手伝いし、その他特にやる事もなく塾生と情報交換。以前からお顔は存じてましたが話す機会が無かった方々と、あれやこれやと話し込んでいるうちに夕食の時間に突入。自然農の野菜がたっぷりのポトフ風鍋を囲み、とても暖かい食事をいただきました。恒例の夜の学びは、今月は初めて赤目塾、または山荘に来られた方が多かったので、その方々を中心にした質問大会に。野菜の基本的な応じ方や昨今話題のTPP問題など、多岐に渡り話し合われ、考え、学ばせていただきました。
いつもの山荘。さらに雪が降ってきました。
この山荘に行くのには坂があり、路面が凍結しているためチェーンは必需品とのこと。
本日の夕食。おかずは赤目の大根のフライ、車麩の唐揚げ(これがまたうまい)。
中でも最高だったのが、ダシを取った鰹を細かくして、
長時間炒り続けたオリジナルのふりかけ!何杯でもごはんが進みそうです。
明けて翌朝、スタッフの方が言ってた通り道路はカチカチに。天気は晴れたりもして一部は溶けていましたが、日陰になる部分はまだ氷が残っており、塾に向かう途中に危うくスピンしそうになりました。一瞬、肝が冷えましたが無事塾に到着。
塾では今年最初の学びという事で、川口さんを含め、総勢約60名程のスタッフの方々を紹介。そして道具やその使い方などを丁寧に教えていただきました。また、田んぼや畑が雪に埋もれている為、それぞれの手入れの指導は無く、自然農最初の作業になる畝立ての指導をいただきました。
朝の山荘に向かう道。ガチガチに凍っています。
ノーマルタイヤではとても降りられません。
それでもスタッフの方が凍った雪を轍に添って削っていただきました。
赤目塾スタッフの方々。関西地区の方々が殆どですが、
中には東京から来られている方も。気合いが伺えます。
道具の数々。代表的なノコギリ鎌を始め、スコップ、平鍬、
それに間隔のガイドとなる作付け縄(スタッフ自作)など。
平鍬も刃の角度が様々で、60度ぐらいのものが万能だそう。
用途に応じての角度選びを間違えたり、鍬自体が軽かったりすると、
疲れて作業が続かないそうです。
また、ノコギリ鎌もステンレスは研げないしすべるためNG。
雪で埋もれてますが、溝掘りのご指導。
通常は雪でぬかるのでこの状態では作業しません。
作付け縄でガイドに添ってスコップで溝を掘っていきます。
スコップで掘り出した土を左右の畝に交互に載せていきます。
もちろん載せっぱなしではなく、鍬を使って平面に整えていきます。
いつもの実習畑。ここでは雪が溶けるまで何も出来ません。
手前のオクラはそのままですが、
種を蒔くとき邪魔であれば根元から枝を切ってもいいそうです。
奥には美味しそうな大根が育っていました。
比較的積雪が無いこの畝を整地する実習に。
少し斜面になっており、何にも無いように見えますが、
しっかりと畝の跡が残っています。
参加者皆さんで畝の上の草や笹竹を刈ります。
また畝の上にある落ち葉なども一旦、取り除きます。
先程と同様に縄で40cmぐらいの間隔で溝を掘っていきます。
掘る深さとしては、粘土層が見えるところまで。
掘った跡に畝に載せるので、粘土だと育成に悪影響の為だそうです。
載せた土をかまぼこ状に整えます。
この時、掘った土の中に根っこが多く含まれてましたが、
特に気にしなくてよいそうです。
最後に先程刈った草や落ち葉を被せ、全体に米糠をまぶして完成。
この時刈った笹竹の細い枝は、この溝に敷いておくのも良いそうです。
所変わって自分がお借りしている畑。見事に雪がかぶっています。
確かにこれでは種蒔き出来ません。奥で作っていた人参を少しだけ収穫しました。
それにしても小さい!
昨年蒔いた小麦。やはりあまり発芽しなかった様子。
それでもいくつかは雪に負けず、顔を出していました。
今回のこの積雪は、赤目塾20年の歴史の中で2度目ぐらいだそうで、それほどここは雪が降らないそうです。以前からその事は聞いていたのでもしかしたら種が蒔けるかもと思っていたんですが、甘かったですね…。でも、こうした基本の春の種蒔きに向けての冬の仕事の仕方、また雪などの状況による対処法など、色々教えていただきました。寒さ厳しい中でしたが、来た甲斐がありました。次回こそは是非種蒔きを!と期待を胸に、塾を後にしました。来月は牛蒡やジャガイモの植え付けなどを予定。楽しみです!

タカシ
 

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